トリックルーム駐在所記録

トリックルーム軸のダブルとマルチの構築記事を中心に

WCS2019ウルトラルール PJCS2019予選使用構築 テテアギイベルオーガ(鉄球避雷針付き)

 はい、就活とJCSの両立なんて無理でした、Pinです。
 PJCS2019予選お疲れさまでした。昨年ナッシュビルの方でWCS2019ルールの発表を見届けたと思ったらもうこんな時期になっていました。時の流れは速いものです。
 自分はと言いますと、一回世界に行ったことによるレート燃え尽き症候群(軽度)なのか就活のせいなのか知りませんがろくにWCS2019やっていませんでした。本当のことを言います、GSルール苦手なんです。
 ただ、やらずに撤退もしたくないので机上論でPTは組んでいました。それがこちら。なぜ英語かって?メイン(日本語ロム)のQRPTがいっぱいだからです。

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 では、構築経緯など詳細どうぞ。結果残したわけでもないので(できるだけ)簡潔に行きます。(以下常体)

 

構築経緯

 きっかけはエルテラテテツーにオーガ加えて使っていたころのエルフーンエルフーンのアンコールがゼルネのジオコンや安易な守るを止めることが出来るため、非常に強力であると感じた。しかし、テテツーを使う以上、サイコフィールドの効果でエルフーンのアンコールが通らないという矛盾が発生してしまう。そういうわけでテテツーにマッチするようなアンコール要員を探していたところ、アギルダーに出会った。詳しくは個体解説で述べるが、GSルールにマッチするような技を多々覚えること、これらを特性の効果で疑似悪戯心状態で打てることの魅力を感じ、アギルダーを使うことに決定。
 この案を持って身内に相談したところ・・・
 某ドリュウズ監督率いるチームのオーナー「それミュウツーいらなくねw」
 オーナーのいうことには逆らえません、ミュウツーをスタメンから外します。
 ミュウツーの代役となる禁止伝説には、オーガがきついウルネクなどのアローラ禁止伝説やカミツルギに対して強く、加えて追い風を使うことのできるイベルタルを起用することに決定。こうして本当に大枠というか主軸が決まったわけである。
 さて、残り二枠となったわけだがこの二匹に求められる役割は以下の4つであった。
1.ゼルネアス、レックウザを止めることのできる鋼タイプ
2.オーガ、カプ・レヒレを倒すことのできる草タイプ
3.ワイドガードを持つ

4.避雷針または電気半減以下

 GSでオーガ使ったことあれば大体わかるとは思うので簡潔に。
1.ゼルネアス、レックウザを止めることのできる鋼タイプ
 アギルダーがいるとはいえ、ゼルネアスに積まれてアギルダーが場にいない盤面を考えると、積まれた後でも対処できるポケモンは必須。また、命の珠やらハチマキなどを持ちながらメガシンカできるA180、S115のぶっこわれポケモンカイオーガではちょっと対処が厳しいのでガリョウテンセイを受けきれることも条件に入る。

2.オーガ、カプ・レヒレを倒すことのできる草タイプ
 ここまでの4匹はすべて特殊型(イベルのイカサマはあるが)であり、オーガミラーで苦戦することが簡単に予想される。また、高い耐久力を駆使し、凍える風やら自然の怒りなどを使ってくるカプ・レヒレもオーガを使っているとやっかいであったため、この二匹の対応できる草ポケモン(できれば物理型)は必須。

3.ワイドガードを持つ。
 ゲンシ二匹の主力技(断崖、潮吹き、根源)をすべてシャットアウトできる最強技。この技を持っているポケモンがいれば終盤有利に展開できると考えたので条件に入れた。

4.避雷針または電気半減以下
 禁止伝説二匹共通の弱点に電気タイプがあり、S130と高いSを持つカプ・コケコがいることを考えるとこれもほぼ必須条件。

 まあ、だいぶむちゃくちゃな条件を残り二匹に任せる羽目になった。しかし、この世には700匹を超えるポケモンがいるわけで。これらの条件をすべて満たせそうなポケモンとしてギルガルドジュカインを招集。あとはPJCS2019予選に突撃するだけである。

 簡潔とはどこに行ったのか。案の定構築経緯長くなりました。ちなみに例のマンダスイッチの構築経緯は書けばこれより長くなる気がしています。では個体解説。

個体解説

イベルタル
持ち物 アクZ
特性 ダークオーラ
性格&努力値 臆病H4 CS252
技 悪の波動 イカサマ 追い風 守る
 ムーンルールまでは耐久チョッキ型で大勢のポケモンを苦しめてきた破壊神。自分もその型を使っていたが、ウルトラルールではバークアウトを打っているだけでは火力不足で展開を有利に持ち込むことが出来なかった。また、今回は追い風採用を考えていたことから型を一新し、火力と素早さに特化させた。アシッドボム後の悪の波動Zは無振りゼルネを乱数で飛ばす可能性があるほど非常に強力である。追い風を打てる点とアローラ禁伝やミュウツーに対してはめっぽう強いことからオーガの相方に決定した。
 ちなみに採用理由の一つに「自力で捕まえた初めての色違い禁伝だから」というのがある。そりゃ活躍させたいですよ。

カイオーガ
持ち物 藍色の玉
特性 雨降らし→始まりの海
性格&努力値 控えめCS252D4
技 潮吹き 根源の波動 冷凍ビーム 守る
 サン、ムーンルールに比べると割合は落ちるが、それでも全解禁GSの一翼を担うポケモンゲンシカイキによりさらにパワーアップした能力から潮吹きや根源の波動といった高火力水技を雨下で叩き込む。根源は外す可能性があるのでイベルの追い風などを利用して上から潮吹きを叩き込める環境を整えることに努めたい。
 VSゲンシグラードンに関しては天候取り合いに勝つことが最優先だが、アギルダーオーガの盤面であれば、いえきによるサポートからカウンターを決めることが出来る。
ちなみに後出しゲンシグラに胃液投げつけて潮吹きで退場させる動きが決まったときは爽快です。
 
カプ・テテフ
持ち物 拘りスカーフ
特性 サイコフィールド
性格&努力値 控えめCS252
技 サイコキネシス ムーンフォース 自然の怒り スキルスワップ
 なんだかんだでウルトラルール構築立てる当初からいるカプ神。大体アギルダーとともに先発で投げてアシッドボム+サイコキネシスで雑に殴る。ちなみにこのコンボ決まれば半減組除くと禁止伝説軍団余裕で飛びます(当たり前)。相手にレックウザが見える場合、貴重なレックキラーであるため温存することも必要。

アギルダー
持ち物 サイコシード
特性 軽業
性格 努力値 臆病H252 D28 S228
技 アシッドボム アンコール 胃液 守る
 全国ダブルでは特性軽業+サイコシードによる圧倒的素早さから命懸けやアシッドボム、先述のアンコールなど多彩な技でサポートするポケモン
軽業の効果により、アシッドボム+サイキネを恐れた相手の守る、追い風を打った相手やジオコン後のゼルネアスにすら上からアンコールを叩き込めるというのはGSでは非常に強力であると考えた。また、アシッドボムの効果によりガルドを除く4匹の特殊アタッカーの火力を実質底上げできるのも非常に魅力的であった。
 そしてもう一つ採用を決めた理由が「いえき」である。ターゲットはもちろんゲンシグラードン。サンとムーンルールではスカーフオーガに泣かされてきたグラードンだが、ウルトラルールではゲンシカイキ解禁=終わりの大地解禁で立場が逆転している。しかし胃液を使うことで状況を無理やり逆転できることに魅力を感じた。
 命懸けは禁止伝説が落ちないので不採用。フェイントか守るかの選択だったがアギルダーを残す場面があると考え、守るとした。

ギルガルド
持ち物 黒い鉄球
特性 バトルスイッチ
性格、努力値 勇敢 HA252 D6
技 ジャイロボール 聖なる剣 ワイドガード キングシールド
 鋼枠兼ワイガ枠。今回のギルガルドはゼルネ完全メタのために黒い鉄球補正ジャイロボールを放つ完全物理型に決定。ちなみにジオコンしていないゼルネアスに対して140くらいの威力が出るため確定一発、強い。メガレックウザに関してもガリョウテンセイは2発は耐えるため、返しのジャイロボールでカウンターを決めることが出来る。
 聖なる剣の枠はシャドーボールやシャドークローと迷ったが、地面枠がおらず、ツンデなどの鋼枠やガエンに対応できるのがオーガだけになってしまうため剣を採用。ただし、威嚇を受けるため特殊型よりもガエンがきついので注意。

ジュカイン
持ち物 ジュカインナイト
特性 新緑→避雷針
性格、努力値 臆病 H28 C252 S220 BD4
技 草結び 竜の波動 リーフストーム 守る
 メガ枠兼草枠兼電気吸収担当。よくよく考えるとWCS2018でもアローラガラガラを採用していたし、この人は避雷針持ちを入れないと生きていけない人のようだ。
特殊アタッカーであるが、アシッドボムの恩恵を受けることが出来ること、圧倒的に高いCSを持つメガジュカインであればゲンシオーガ、レヒレを対策できると考え、採用を決定。アシッドボム+草結びでゲンシグラやゼルネを確定一発で飛ばせる火力はさすがである。ちなみに効果バツグンなのにオーガにもアシッドボム入れないと草結びで落ちない。
 カプ・レヒレに対しては草結びがほとんど入らないので思考停止のリーフストーム入れておいた。また、竜の波動をタイプ一致で打てるためウルネクオーガやレックオーガに対してかなり圧力をかけることが出来る。根源や断崖も半減に抑えることが出来るためGSルールだと輝きが増すポケモンだなと感じた。

予選を戦ってのいろいろ

 とりあえず結果から。メインロム41戦やってからサブロムを41戦戦ったわけですがメイン16台、サブロム1740付近でした。最高はサブロム最終成績と同じ。17後半行きたかったですがね。
 とりあえず大きな反省は3点。
その1。
 メインロムでの思考停止テテフアギルダー先発。思考停止すぎて黄昏ネクロ+ガオガエンとかいうテテアギ崩壊対面多々ありました・・・。某シミュレートでいろいろ試して墓穴堀った反省から固定しましたが裏目に出ましたね。それでもテテアギの威力はすさまじく、アギルダーも想定通りの活躍をしてくれたと思います。サブロムでは状況に応じていろいろな先発を投げるいつものスタイルに戻りました。結構イベルジュカインのパターンも多かったです。ただし、メインロムでもっといろいろ試してサブロムで挑みたかった。

その2
VSゲンシグラ、メガレックの立ち回り
 個別感想のところで詳しく述べますが、まあ、辛かったというか天候の取り合いは経験積んでいるかの差がしっかり出る部分だと思います。結構サポート体制は整えていたつもりですがそれでも甘かったですね。加えてグラゼルネはゼルネを止めながらの天候も取り合う戦いになり処理が追い付かなかったです。

その3
VSトリル、催眠対策
 普段トリルを使っているにもかかわらず、VSトリルは悲惨でした。とにかくドータクンが強かった。鉄球ガルドがいてもトリル下グラードンやオーガにはなすすべがなく・・そもそも全部眠らされて崩壊させられました。とくにトリル始動+ゼルネやレック(後発にグラードンやオーガ)など上からも下からも圧力をかけてくる初手への対策がほぼ0でした。

反省ばかり書いていてもあれなのでよいところ含め個別感想やっていきます。

イベルタル
選出率メインロム5位、サブロム2位
 耐久無振りでもテテフのムンフォを耐える耐久とアクZによる火力保証により、少し雑に扱っても仕事をしてくれた。天候の取り合いなどが発生するカイオーガよりも圧倒的に使いやすかった。ウルネクを始めとしたアローラ禁伝組やミュウツーに対しての選出率は当然高かったが、対戦を重ねるにつれてVSグラードン、オーガに対しても選出率が増加していった。悪技が通るから当然と言えば当然だが。

カイオーガ
選出率メインサブともに1位
 非常に強かったがとにかく扱いが予想よりもはるかに難しかったという印象。アギルダーやテテフによるサポートをいれていたにもかかわらず、ゲンシグラードンとの天候合戦は非常に大変であった。この点に関してはいかにレートで経験を重ねてきたかが如実に表れるところだと思う。また、上からメガレックウザガリョウテンセイを突き刺してくることも非常に辛かった。持ち物次第では8~9割持っていかれるとは思っていなかった。(にわか)
 ただ、盤面さえ整っていれば超火力の水技を通して相手を崩壊させることが出来るのでさすがトップメタポケモンだなと思う。根源の波動外しもそれほどなかった。・・・結構当ててほしい方に外してくれたけども。

カプ・テテフ
選出率メインサブともに2位
 アシッドサイキネで禁止伝説飛ばしたときの楽しさよ。メインロムの時は思考停止していたのでほぼ先発だったが、サブロムでは後発でスイープを任せることもあった。他のアタッカーの火力も高いのでもう少し自然の怒りを上手く使えたらよかった気もしている。

アギルダー
選出率メイン3位、サブ6位
 サブロムでは火力追い求める選出が増えたため、出番が一気に落ちてしまったが求めていた役目は果たしてくれた。アシッドボムも強力だったがやはりアンコールは正義。ただ、軽業不発時にジオコン決められたりすることもあったので相手のPTに応じて役目・立ち回りをしっかりと考えていればもっと効果的に使えたかなと思う。ちなみに後出しゲンシグラに胃液ぶつける作戦も数回決まって爽快でした。

ギルガルド
選出率メイン4位、サブ5位
 主にVSゼルネ、レックと(一応)トリルに対する隠し玉的存在。メインロムではテテアギオーガガルドという固定選出で戦っていた。とにかく鉄球ジャイロボールの火力がえぐく、先述の通りジオコン前のゼルネすら飛ばすのでよくいたテテフなどフェアリー勢に対しては後出しでも十分対処が間に合った。また、レックウザボーマンダ、黄昏ネクロなどの攻撃の対応も任せていたが、こちらも余裕で耐えてジャイロボールでお返ししていた。あまりグラオーガに対して対面はさせたくなかったが、いざというときはワイドガードで隣のアタッカーをガードする役目を果たしてくれた。
 ただ問題としてフェアリー、飛行を半減できるのはガルドだけという事態に途中から気づき、ガルドの役目が重すぎる状況が多々あったのは反省。あとグラオーガにジャイロが入らないのでトリル対策になっているとは言えなかった。
 ウルトラルールのPGLデータ(2019/4/17)を見ると黒い鉄球は0.5%という稀な型のようだが、フェアリーやドラゴン系統に圧倒的強さを誇るので個人的にはGSルールでは相当強力な型だと感じている。

ジュカイン
選出率メイン6位、サブ4位
 サブロムで一気に選出率が増したポケモン。イベルカインやアギルダージュカインとして先発が多くなった。ちなみに電気対策と言いながらこの環境トップの電気ポケモンであるコケコはリーフストームで一撃で吹っ飛ばしていた。一回だけ耐久ガン振りコケコにギリギリ耐えられてフェアリーZで逆襲受けたけど。
竜の波動でメガレックやウルネクを一撃で倒せないことは残念だが、それでもドラゴン禁伝の上から圧力を与え、さらにグラオーガにも強めに出ることが出来たので優秀だなと思う。
 反省としてはアギルダーのSを最速140族抜き抜きにしていたため、メガジュカインのSはアギルダー-1の212としていたこと。これは凍える風を受けた時、準速90族―1になってしまう。こういうところも考えないといけませんな。
 ちなみに相手のゼルネアスをアシッドボム+草結びによって一撃で倒すことが2~3回あり一人で笑っていました。

終わりに

 残念ながら2年連続予選突破とはなりませんでした。今はリアルを優先すべき時期であるので仕方ない面もありますが、数十戦でも仲間大会なりレートでこのPTを使っていれば、立ち回りなり配分に関して深めることが出来たと思うので後悔している面は当然あります。
 ただ、17後半の相手も勝てた試合も何回かありましたし、何より使っていて楽しかったのでいいPTは組めたかなと思っています。
 本戦進出の方々には本戦、世界での健闘をお祈りしております。
 残りの第七世代はまた全国ダブルで暴れながら第八世代を待つことにします。またリアルとの相談にはなりますが、来年のPJCSは今年のようにならないようにしっかり準備をしていきたいですね。それではこの辺で。